新値足の見方
株価の新高(安)値に注目して図表化したもので、相場の転換点を知ることができるとされる技法です。終値ベースで高値・安値を更新したときの株価を新値とみなし、直前の陽線のX本分が高値が更新されると右側に陽線を加え、または陰線のX本分の安値が更新されると右側に陰線を加えて描きます。
■新値足
 新値足とは「固定的な値幅」というものがなく、終値が新値(高値、あるいは安値)を更新する度に、チャートの行を変えてケイ線を記入していく表記法です。

 高値や安値が続いているときは新しい足を次々に引きますが、相場の方向が上昇から下降へ、あるいは下降から上昇へと変化したときには、すぐに足を書き入れるということにはなりません。転換確認の基準は、直前の何本かの足形を上抜く(下降から上昇へ)、あるいは直前の何本かの足形を割り込む(上昇から下降へ)タイミングにあります。このことから、新値足は目先の小さな株価変動にとらわれることなく、相場の流れの転換点・売買のタイミングを捉えることに優れた指標といえます。

 新値足の本数の設定は3本、5本、10本などがあります。新値足の最大の強みは大相場、特に一本調子の上げ下げに値幅効果が発揮されるところにあります。また、陽転・陰転はそれだけで相場の転換を示していますが、陽転の場合、その前に続いている陰線の本数が多いほど、その後の反発が見込まれ、逆に陰転の場合は、その前に続いている陽線の本数が多いほど、その時点での株価のピークを示します。

 新値足は足形の長さが固定されているわけではありませんから、直前の足形が小さい(短い)場合には転換しやすく、大きい(長い)場合には転換しにくいということになります。えてして株価水準が低い底値圏では小さい足形が並び、株価水準が高い高値圏では足形も拡大することが多く、底値圏での相場転換の確認の遅れや、高値波乱のときのダマシなど、固定値幅を用いたときのデメリットが払拭されるという点でも、新値足は優れています。

 しかし、トレンドの途上で随所に現れる保ち合い局面などでは陽転・陰転が頻繁に出現することになり、ダマシに引っ掛かりやすいという点には注意が必要です。


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