P&F(ポイント&フィギュア)

P&Fは代表的な不規則時系列分析です。特徴は任意に定めた1枠未満の値動きはトレンドと同じ方向であっても省略し、トレンドに逆行する動きについてはさらに大きなフィルターをかけて排除してしまう点にあります。トレンドに沿った動きを単純化し、転換ルールがやや厳しく反転しにくい性質を持ちます。日々のデータを基にしながら数年間の値動きを非常に単純化して表現することも可能で、大きなトレンドをとらえてポジション管理ができます。

P&Fは、基本的にはトレンドを切り取るための手法ですから、中長期のトレンドフォロワーズ(順張り投資)に向いた手法で、短期投資のコントラリアン(逆張り投資)には向いていないと言えます。

作図の段取りは以下の9項目です。

@ひとつひとつのマス目(枠)は価格の一単位(ポイント)を意味する。

100円未満 一枠2.5円
100円以上200円未満 一枠5円
200円以上1000円未満 一枠10円
1000円以上5000円未満 一枠20円
5000円以上10000円未満 一枠100円
10000円以上50000円未満 一枠200円
50000円以上100000円未満 一枠1000円
100000円以上500000円未満 一枠2000円
500000円以上1000000円未満 一枠10000円
1000000円以上5000000円未満 一枠20000円
5000000円以上〜 一枠100000円


A株価が上昇した時は×印で表示し、株価が下降した時は○印で表す。

Bそれぞれの行は上昇か下降かの一方のみを示し、×印と○印は同じ行に記入しない。

C株価が方向転換した時は、右に一行移動して記入する。それ故、×印と○印は一行おきに現れる。

D×印と○印は一行に必ず三つ以上記入する。つまり株価の方向転換には、株価水準に応じた3ポイント以上の株価変動が必要である(三枠転換)。上げ相場、下げ相場とも行を変えてポイント・マーク(×印または○印)を記入する時は、一枠あけてから書き込む。このため、結局は、四枠以上の価格変化が行を変えるために必要となる。もっとも同じ方向に動いている間は、上げにせよ、下げにせよ一枠でも記入する。

E上昇時では1ポイントに満たない端数は切り捨て、下降時では1ポイントに満たない端数は切り上げる。

F時間(月)の表示は×印か○印の代わりにアラビア数字で記入し、年の表示は、チャートの下に記入する。

G株価は大引値を採用する。

H増資権利落後の変化は次の行に移し、上昇した場合は×印、下降した場合は○印を記入する。


以上がコーエン方式を日本流にアレンジしたP&Fの書き方です。


P&Fの使い方

【ダブルトップ】

    ×
    ×
    ×
    ×←買い
×   ×
× ×
× ×
× ×
× ×
× ×
×  
×    
【ダブルボトム】
   
   
×  
×
×
×
 
    ○←売り
   
   
【トリプルトップ】
        ×
        ×
        ×
        ×←買い
×       ×
× ×   ×
× × ×
× × ×
×    
×        
【トリプルボトム】
       
×   ×  
× ×
× ×
×  
     
        ○←売り
       
       


基本的な使い方は、上昇局面では直前の上昇局面の一番上の×を上回って×印が付いた時を「買い(ダブルトップ)」とし、下落局面では直前の下落局面の一番下の○を下回って○印が付いた時を「売り(ダブルボトム)」とします。これに加えて、上記にある「トリプルトップ」「トリプルボトム」があります。

横ばいや高値を更新しながらの買いシグナルは「ダブルトップ」の考え方でよいのですが、高値を切り下げながらの買いシグナルは、直前の高値ではなく、「もう一つ前の高値」を参考とした方が効果的です。なお、売りシグナルの場合はこの反対です。横ばいや安値を更新しながらの売りシグナルは「ダブルボトム」の考え方で臨みますが、安値を切り上げながらの売りシグナルは、直前の安値ではなく、「もう一つ前の安値」を参考とします。


   


カウンティング(目標値のメド)


(1)水平計算
水平計算は、もみ合いの期間が長いとエネルギーが溜まり、それに続くトレンドの値上がり・値下がり幅も大きくなるとの考え方に基づき計算します。ここから計算例です。大幅上昇が止まった列から、再度大幅上昇が始まった右端の列まで9列(両端の列を含む)あったとします。1枠の価格を100円、転換3枠としたとき、「3×100×9」の2700円が想定される上昇幅と計算されます。

(2)垂直計算
垂直計算は、トレンドが大きければ大きいほど、最初の上昇や下落の値動き幅も大きいはずと考えて計算します。ここから計算例です。まず、上昇1波となった列を構成する全てのポイント価格を合計しますが、合理的には上昇1波の最上の×価格(例:10000円)から最下の×価格(例:8000円)を引き、その差額を求めます(ここでは2000円)。この数値に転換枠が3枠なら3乗し、「2000×3」の6000円を想定上昇幅として求めます。