何時の時代も玄人はチャートをめくりながら戦略を練る

GC OPTICAST人生の総仕上げに投資を生かそう >[第5回] 株式投資は、ギャンブルではありません 企業と国力をサポートしているのです
2010/12/10更新 [第5回] 株式投資は、ギャンブルではありません
企業と国力をサポートしているのです
 
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  私たち日本人は、お金にまつわる話はタブーです。ましてや、資産運用のノウハウなどは、仲の良い友達ですら明かすことはありません。経済が成熟化するにつれて、今では投資に関する話題もオープンになってきましたが、かつて、株式投資は一人でこっそりと行うものでした。「チャートを買っているとご近所様にわからないように、郵送する封筒をゴールデンチャートのロゴがない無地にしてもらいたい」こんな深刻な要望が、少なからずあったものでした。「株式投資=博打」だったのは今は昔の観があります。


 ネット証券の登場で、売買手数料が安くなり、個人投資家が株式投資を行いやすい環境になりました。しかし、投資環境がオープン化されても、残念なことに投資は「ギャンブル」と思われている方もまだまだ少なくありません。しかし、投資をギャンブルと決め付けているのは、勢いだけで相場に挑んで資産を失ってしまった、不勉強な投資経験者の私たち自身だと知るべきでしょう。


 株式投資の投資対象は「企業」です。企業は、資金を市場から調達し、事業を行い、収益を得ます。この時、企業が「市場から調達する」ものが、私たち投資家の資金のことなのです。企業が私たちのお金を使い、事業を展開していくわけです。そして、株価が上がれば私たち投資家は、株を売却して利益を得ることができるのです。つまり、企業側から見れば、資金がなければ事業が行えません。工場を建てたり、製品を作ったりサービスを行ったりすることができません。戦略的に事業を拡大することもできなくなるのです。ましてや、今のようなグローバル化した経済下においては、同業他社は国内企業ではありません。海外にいます。海外の同業他社を相手に事業を展開するなら、やはり企業としてはそれなりの体力、つまり資金が必要です。しかし、それは売り上げを増やせば戦略的な展開ができるかというと、そうではないのです。「今こそ攻めるタイミングだ」という時などには、新興国の企業は高い金利の銀行融資を頼らざるを得ません。個人資産が潤沢な成熟した経済下のわが国などは、無利息の基金を戦略的に市場から調達することができます。私たち投資家は、株式を買うことにより、企業と国力をサポートすることになります。



 時代の先端がどのような方向に発展していくか?製造業の復権か? ITの一人勝ちか、はたまた、農業や水産の新たな展開か?私たちの想像力やリサーチ能力をフル動員して挑む事業計画。それが株式投資です。株式投資はギャンブルではなくビジネスの根本なのです。